新型コロナウイルスの感染拡大による2020年の出来事により,世界中のTRPGやLARPの団体やプレイヤーは,対面でのロールプレイ活動の中断や緊急キャンセルに見舞われ,個々のプレイヤーの社会的幸福や小規模なRPGビジネスの状況に影響を与えました。第一印象で判断すると,いくつかの分野で大変な状況にあります。しかし,いっぽうで,地域での対面の交流が制限される中で、アナログフォーマットをデジタルでのプレイの中で応用して実施できる可能性も示しました。この1年の間には,事前に計画されたRPGイベントのオフラインからオンライン領域への移行だけでなく,古典的な手紙・メールLARP,Play by Mail(PbM)やPlay by Post(PbP),あるいはオンラインコミュニティプラットフォームやソーシャルメディアツールの利用など,古い形式の遠隔RPGへの関心が新たに高まっていることを目の当たりにしました。そして,LAOG(Live-Action Online Game)のための革新的な形態と実験的なデザインも作成され,テストされました。テキストでのやり取りからビデオ通話まで,また,子供の世話をしながら家庭でどのように遊ぶかという試みから,国際的な没入型オンラインセッションまで,ハイブリッドなプレイスタイルも生まれました。この特集号では、これらの課題やイノベーションに取り組む世界中の研究者や実務家から論文が提供されます。