Case Report | 実践報告

自閉スペクトラム症児のTRPG活動における会話の促進とゲームマスターの役割

Harada Yūsuke | 原田 裕介1, Katō Kōhei | 加藤 浩平2, Fujino Hiroshi | 藤野 博2

1Hokkaidō Nakashibetsu Support School | 北海道中標津支援学校

2Tokyo Gakugei University | 東京学芸大学

How to Cite:

Harada Yūsuke, Katō Kōhei, Fujino Hiroshi. 2022. “Jihei supekutoramu-shō-ji no TRPG katsudō ni okeru kaiwa no sokushin to gēmumasutā no yakuwari” [Facilitating Conversation and the Role of the Game Master in TRPG Activities for Children on the Autism Spectrum]. Japanese Journal of Analog Role-Playing Game Studies, 3: 14-32.

引用方法:

原田 裕介・加藤 浩平・藤野 博. 2022. 「自閉スペクトラム症児のTRPG活動における会話の促進とゲームマスターの役割」『RPG学研究』3号: 14-32.

DOI: 10.14989/jarps_3_14

要約

[0.1] これまで自閉スペクトラム症(ASD)児を対象とするTRPGを用いた実践研究より,ASD児の会話が促進されることが報告されてきたが,会話促進におけるゲームマスター(GM)の役割については検討がなされていない.本研究では,ASD児4名を対象にGMのTRPG活動中の発言と参加児の発言の関係およびASD児が自発的かつ協調的に他児との会話を進めていくためのGMの有効な介入方法について,会話分析の手法などを用いて量的・質的に検討した.分析の結果から,GMが参加者の一人としてゲームを進めていくための有効な示唆を与えており,そのことに参加児が気づき,全体でゲームを楽しむ形で会話促進がされており,SSTなどとのアプローチの違いなどが示唆された.

[0.2] キーワード:自閉スペクトラム症(ASD),コミュニケーション支援,会話分析,ゲームマスター(GM),テーブルトーク・ロールプレイングゲーム(TRPG)

Abstract

[0.3] Practical studies using Table Talk Role-playing Games (TRPGs) targeting children with autism spectrum disorder (ASD) showed how these games promote conversation amongst the children. However, the role of the game master (GM) in facilitating conversation has not been examined. In this study, we quantitatively and qualitatively examined the relationship between the GM’s comments during TRPG activities and the participant children’s statements. Using conversation analysis methods, we examined the effectiveness of GM interventions in assisting children with ASD to proceed with conversations voluntarily and cooperatively. The results showed that the GM, as one of the participants, provided effective suggestions for the children to proceed with the game. The children noticed this and enjoyed the game as a whole, suggesting the difference in our approach from SST and other methods.

[0.4] Keywords: Autism (ASD), communication support, conversation analysis, Game Master (GM), Table Talk Role-playing Games (TRPG)

1. はじめに

[1.1] 自閉スペクトラム症 (Autism Spectrum Disorder; ASD)は,米国精神医学会の精神障害診断・統計マニュアル第5版 (DSM-5, 2013)によると,①社会的コミュニケーションおよび対人相互反応における持続的な欠陥,および②行動・興味・活動の限定された反復的な様式があり,①と②の結果,社会生活に支障を引き起こしている場合に診断される.

[1.2] ASD児の言語コミュニケーションの困難は,以前より指摘されてきており(Rutter 1978),知的な遅れや言語面の遅れに関係なく生じる(杉山・辻井 1999).それらは語用障害としても論じられており(大井 2006),たとえば,会話の流れや文脈を理解・維持できない,急に話を始める,自分の言いたいことだけを一方的に話してしまう,会話の順番取り(ターンテイキング)の失敗,冗談や皮肉などが理解できず,ことばを字義通り受け取る,相手に合わせたトピックの維持と修復の困難さ,などの行動特徴が挙げられている(大井 2006; Happé 1993; Tager-Flusberg and Anderson 1991; Mactear and Conti-Ramsden 1992)

[1.3] ASD児者を対象にした会話支援としては,ソーシャルスキル・トレーニング(SST)による会話スキルを標的に直接的に訓練するグループ支援が1980年代ごろから行なわれてきている(Mesibov 1984).しかし,ASD児者がSSTのような訓練の場で会話スキルを習得しても,般化や維持の面での課題があり(Rao, Beidel, and Murray 2008),ASD児にとっては,SSTのような指導法では動機づけの問題から効果が減じられている可能性も指摘されている(藤野 2016)

[1.4] SSTのような訓練ベースの指導の一方で,最近は,本人の興味のある話題や活動の中で自発的になされるコミュニケーションによってASD児者の会話が促進されるという実践も取り組まれている(藤野 2013; 日戸ら 2010).それらの実践では,本人が興味のある話題や活動の中で自発的になされる会話がスムーズに進行していることが述べられている.それに対して,従来の訓練型の会話スキル指導は彼らの会話の選好性を考慮せずに行われるため,内発的動機づけと自発性に基づかないため般化や維持が生じにくいことが推察される.

[1.5] 参加児の自発性や興味・関心を重視したASD児へのコミュニケーション支援の方法として,以前より余暇活動の場における「テーブルトーク・ロールプレイングゲーム」(以下TRPG)を通じた小グループ活動の有効性が報告されている(加藤・藤野 2016).TRPGとは,複数名が集まり,紙や鉛筆,サイコロを用いて参加者同士の会話によって架空の物語を進めていく,卓上対話型ゲームの総称である.大枠のルールやシナリオに基づきつつも,参加者同士の対話による自由度の高い行動選択が可能になっている.先行研究においては,TRPG活動を通してASD児の参加者間での自発的な会話の促進や対話による問題解決能力が向上したことが報告されている(加藤ら 2012; 加藤・藤野・米田 2013)

[1.6] TRPGの参加者は物語の登場人物である「キャラクター(PC)」を操るプレイヤー(PL)複数名と,TRPGにおいて物語の進行役であり審判役でもあるゲームマスター(GM)1名に分けられる.GMの存在は,TRPG活動の中で参加者(PL)であるASD児者のコミュニケーションを促進する介入者もしくは人的な環境要因として大きな意味を持っている.コミュニケーション支援における介入者の果たす役割として,例えば,SSTにおいては,リーダーと呼ばれる支援者が,設定した場面のロールプレイを行う参加者に対し,手掛かりを与える「プロンプティング」という相互行為を通じて支援していることが先行研究より明らかになっている(浦野・水川・中村 2012).またSST以外にもINREALアプローチによる実践報告において,支援者は「通訳」としての役割を担うことでコミュニケーションを促進していることを示唆している(高橋 2005).TRPGにおいてもGMがそのような参加者間のコミュニケーションを促進していると考えられるが,TRPGにおけるGMの役割は,SSTでのリーダーのプロンプターとしての役割とは異なると考えられる.

[1.7] たとえば,SSTの「プロンプティング」は参加者に対し耳元でささやく形で次の発言の手掛かりを与えるという形で行われ,プロンプティングに「従う」ということで支援が成立している(浦野・水川・ 中村 2012).また,INREALアプローチにおいては,援助対象児に対して直接,発話対象者の明確化要請や社会的方略の提案を行うことで支援を行っている(高橋 2005).いっぽうでTRPGにおいてはGM1人に対し4~5人のPLが配置されるため,上記のように一人の援助対象者に対して逐一介入する形での支援は難しい.また,そもそもの役割として,GMはゲームのシナリオに沿って進行する際のまとめ役が主であり,会議やワークショップ等におけるファシリテーターに近いものと考えられる.

[1.8] このようなGMの役割はコミュニケーション支援における新しい介入形態として検討する意義があるだろう.しかしながら,加藤ら(2012)および加藤ら(2013)の研究においては,TRPGの会話促進効果については明らかにされているものの,GMがTRPG活動において参加児相互のコミュニケーションにどのように介入し,その結果,会話がどのように促進されているかについての具体的な分析は行われていない.

[1.9] そこで,本研究では,GMのTRPG活動中の発言と参加児の発言の関係について検討を行う.そして,ASD児が自発的,かつ協調的に他児との会話を進めていくために有効な介入の方法について考察する.

2. 方法: 対象児

[2.1] 東京都にあるA区B小学校内の通級指導教室に通う小学6年生の男子4名(A,B,C,D)を対象とした.各対象児のプロフィールは表1に示した.通級指導教室の担任からはいずれの参加児も知的発達の大きな遅れはないとの報告を得ていた.

表1: 参加児のプロフィール.


生活年齢 診断名 FIQ 検査時期 在籍校 SCQ
A 12歳 自閉症 82 11歳 公立小学校通級(他校) 11
B 12歳 PDD-NOS※ 100 12歳 公立小学校通級(他校) 16
C 12歳 PDD※+
軽度精神遅滞
69 10歳 公立小学校通級(他校) 17
D 11歳 PDD-NOS※ 101 11歳 公立小学校通級(他校) 14

※PDD(広汎性発達障害)およびPDD-NOS(特定不能の広汎性発達障害)は,DSM-5では自閉スペクトラム症(ASD)としてくくられることになった。.

3. 分析場面と方法

表2: トランスクリプトで用いられる記号.

(鈴木(2007)をもとに作成)

連鎖
【 複数の話し手の音声が重なっている場合、重なりの始まりが角括弧で示される。
】 重なりの終わりは角括弧で示される。
【【 二人の話し手が同時に話し始めるとき、二重の角括弧で示される。
= 二人の話し手の発話が途切れなく密着していることや、一つの発話の中で話と話が途切れていないことは、等号で示される。

間合い
(1.2)音声が途絶えている時間は丸括弧内にその秒数が示される。
(.) 0.2秒に満たない短い場合は丸括弧内にピリオドを打った記号で示される。

発語の表出上の特徴
    強調された語はアンダーラインで示される。
:: 音が引き延ばされていることがコロンで示される。コロンの数が多いほど長く引き延ばされている。
‐言葉が途中で途切れたことはハイフンで示される。
。 語尾が下がって区切りがついたことは句点で示される。文法上の文の終わりとは必ずしも対応しない。
, 項目を読み上げているときのように、イントネーションが続いていることはカンマで示される。
? 語尾の音が上がっていることは疑問符で示される。
↑↓ 極端な音調の上がり下がりはそれぞれ上向き矢印と下向き矢印で示される。
語 大きく発話された語は太字で示される。
°°音が小さいとき、その範囲が°で囲まれることで示される。
>< 発話のスピードが速くなる部分は左向き不等号と右向き不等号で囲まれることで示される。
h 呼気音はhで示される。
.h 吸気音は.hで示される。
語h語 笑いながら話すときのように語のなかに呼気が含まれる場合、語の中にhを入れることで示される。

注記
(  ) 聞き取り不可能な箇所は空欄の丸括弧で示される。空欄が長いほど聞き取り不可能な時間が長い。
(語) 不明瞭な発音の場合、推測された語が丸括弧内に示される。
((  )) 注記は二重丸括弧内に示される。

[3.1] 東京都A区B小学校内の通級指導学級において,集団活動の授業の一環として,TRPGのセッションはX年9月からX+1年1月にかけて全5回行われた.それぞれ1回の活動につき,2校時(90分)を用いる形で行われた.セッションのGMについては大学のTRPGサークルに所属するGM歴が4年以上の大学院生が全てのセッションを担当した.なお,GM担当者は特別支援教育・ASD児支援の専門ではなく,本研究の背景理論などについての説明は受けていなかった.

[3.2] セッションで実施したTRPGのシステムは『いただきダンジョンRPG』(加藤・保田 2014)であり,中世ファンタジー風の世界観を舞台にした,ダンジョン(迷宮)探索をテーマにした冒険もののTRPGである.PLたちは毎回「依頼人(GMが担当するノンプレイヤー・キャラクター)」から依頼を受けて,ダンジョンを探索して目的の宝を獲得したり,ダンジョンに潜むモンスターを退治したりすることで成長していく.依頼内容や探索するダンジョンの構造は毎回変わるが,「ダンジョン探索もの」という大枠は毎回変わらない.

[3.3] 実施された全5回のセッションの中,初回(第1回)と最終回(第5回)の一部の場面を分析対象とした. TRPG活動をVTR録画し,ストーリーの開始を活動の開始とみなし,開始から10分後の場面を分析対象場面とした.それぞれ5分間ずつトランスクリプト(逐語録)を作成し,PL間の相互干渉とGMによる援助について会話分析の手法を用いて分析を行った.会話分析とは語用論の一分野であり,実際の会話の音声を詳細に書き起こした上で,そうした手続きの観察や分析をおこない,分析を通じて会話の参加者がどのようなやり取りを通して会話を成立させているのかを解明する研究方法である.会話分析については鈴木(2007)の方法に従った.トランスクリプトに使用されている会話分析の主な記号については表2に示した.なお,本研究は第二著者の研究プロジェクトの一部として行われたものであり,第二著者が所属する機関の研究倫理委員会の承認を受けている.

4. 結果と考察: 第1セッションのトランスクリプト分析

[4.1] 付記αに,第1セッションのゲーム(冒険)開始から10分後の場面を5分間トランスクリプトに表した.「コウモリ穴」と呼ばれる場所の近くに移動したPCたちが,行動を選択し,近くにある川を渡る方法について話し合いを行う場面である.

[4.2] No. α1~α15では,GMによるルールの説明に対し,Cが質問を行っている.Cの質問は言い直しや指示語が多く,あまり明確ではない(No. α9, α11, α12).しかし,GMが質問の意図を汲み取って応答を行うことで(No. α13, α15)会話が成立している.No. α19~α33はGMによるゲームの状況説明が行なわれている.途中,Cが提案を試みようと割り込む(No. α32)が,推測される提案に対して最小限の応答の形でさらに割り込む(No. α33)ことで,その状況において選択すべき行動を示唆している.その上で,全PLに対して行動選択の問いかけを行うことで,結論へのヒントがある状態でのPL間の話し合いの場面へと移行している.

[4.3] No. α36以降の行動選択の場面では,最初にAが提案を試みるものの(No. α36),直後にCが割り込んだため,途切れる形となっている(No. α37).Cは司会として会話の主導権を握ろうと試み,自身の提案を最初に行う(No. α39)が,割り込む形で反対の意思がDから示される(No. α38, α40).Aも反対の意思を示し,最終的に大きな声で押し切ることで(No. α41),自身の提案を行う機会を得る(No. α42).DもAの意見にオーバーラップで補足を行っている(No. α44).Cが割り込む形で賛成を表明し,検討の場面を終了させようとするため(No. α44, α47),Aの提案やB,Dによる検討は発展しない(No. α42, α45, α46).これらの入り組んだやり取りに対し,GMが介入を行う(No. α48以降).まず,ルール説明で1度注目を集め(No. α50),そのまま意見の確認や提案を引き出す司会役に回っている(No. α55~α65)プレイヤーは絶え間なくオーバーラップで意見を表明しているが,それらを適切に拾い上げることで全体の意思決定をある程度誘導し(No. α62~α64),ゲームを進行させる交通整理を行っている.

[4.4] GMが場面を進行させ(No. α65),Dの提案(No. α68)によって,木を切る手段を話し合う場面へと移行する.話し合いはCの発言(No. α69)に対し,オーバーラップでB, Dが意見を表明している(No. α70, α72, α75)が,Cは意見を取り入れることなく主張を続ける(No. α73).Cに対しGMが応答して否定し(No. α75),A,B,Dの提案を取り上げ,評価する(No. α79)ことで,意思決定を誘導している.それを踏まえてCも賛意を表明し(No. α82),全員の意思を確認した上で決定している(No. α83).

[4.5] 意思決定を踏まえ,剣で切る場合の手立てについて一度説明を行うが(No. α84),具体的な切り方について尋ねる(No. α87)ことで,剣を用いた場合の木の切り方を話し合う場面(No. α89~α175)へと移行する.No. α84の説明から検討を始めようとする様子が見られたが,(No. α86~α90)すぐに移行し,A,B,Cがほぼ同時にNo. α87の質問に応答している(No. α90~α92).GMの応答(No. α93)に対し,Cが拡張を行い(No. α94),GMもすぐに取り入れて確認を行い(No. α95),A(No. α96)とCの意思によって一度行動が選択される.

[4.6] しかし,Bが声量で押し切る形で反論を行い(No. α99),Cがオーバーラップで反論を試みるが受け入れている(No. α100).すぐに提案を行うが,考えがまとまる前に発言しているためか不明瞭な部分が多く,Dと互いにかぶせ合う形でのやり取りが続く(No. α101~α105).Bも提案を行う(No. α106)が,改めてGMがNo. α87と同じ問いかけを行う(No. α108)ことで,議論を仕切り直している.

[4.7] No. α108の問いかけを受けて,全PLがほぼ一斉に提案を行っている(No. α109~α114)が,Cが具体的な提案を大きな声量で行った(No. α110)ことで他のPLの発言を退けることに成功し,そのまま一気に提案を行う(No. α115).他PLからその後に反論が見られないことから,話し合いの過程である程度全員の意思が固まり,同じ方向性での提案を試みていたと考えられる.GMも提案を受け入れるが,更に問いかけを行い,具体化を求めている(No. α117).Bが動きを交えた応答(No. α120)を行い,GMの求めるこの話し合いの結論が出たと考えられる.

[4.8] そのまま,改めてGMから具体的な木の倒し方について提示が行われる(No. α121, α123, α126).各PLは提示の最中にも「体力」というキーワードに対して,それぞれ自分の体力について発言を被せている(No. α124, α127, α128).GMは提案した後に,良いと思われる選択を示唆するために,同じ提案を繰り返している上(No. α133, α134)はっきりとヒントも与えている(No. α139).

[4.9] Cが自分の体力についての発言を行った(No. α142, α144, α145)ことに対する応答にも,GMのPLに対する示唆が見られる(No. α148).

[4.10] 話し合いは,Cが「ガン(銃,Cのキャラクターが装備している武器)」の使用を提案した(No. α147)ことから,Dとの間でガンを用いた方法についてのやり取りが行われる(No. α152, α154, α156, α158, α161, α162, α164).一方で,体力についてもBとGMの間でやり取りが行われる(No. α153, α155, α157, α159, α163).

[4.11] 最終的に,GMが繰り返してきた協力の提案(No. α163)に,これまで発言を控えていたAが反応する(No. α166)ことで,再び協力へ向けた一つの会話へ向かっていく.Aの発言に連続して,Cが自分の行動を主張する(No. α167)ことで,協力の主導権を握ろうとする.C, Dに加えBもガンの使用を同時に主張した(No. α170, α171)ことで,GMもガンの使用を取り上げ(No. α172),再びCが行動を主張する(No. α173).GMはCの行動を許可し(No. α176),Cはサイコロを振る行動に移る.Cが行動を開始した後からDが賛成する形になっている(No. α175).

[4.12] No. α176以降の場面は,Cの行動にGMがルールの説明を補足する形で進んでいく.DがGMの説明にかぶせる形で気がついたことを言っている(No. α184)が,具体性を欠いており,やり取りには影響を与えていない.

5. 結果と考察: 第5セッションのトランスクリプト分析

[5.1] 付記βに,第5セッションのゲーム(冒険)開始から10分後の場面を5分間トランスクリプトに表した.PCたちが冒険に向かった先の山(竜が棲むと言われる山)の近くを調べ,各自の行動を選択する場面である.

[5.2] Cが茂みのあたりを調べることを主張し(No. β4),GMが許可を与えている(No. β5).GMは他のPLも含めて判定の指示を出し(No. β7),B, Dが順番に返答し(No. β9, β10),協力を申し出たBとCが一緒にサイコロを振る(No. β11, β12).B, C, Dの判定に関する行動ややりとりと同時に,AとGMの間で次の行動へ向けたやりとり(No. β13~β16, β18, β19)が行われている.GMがAの行動について意見を求める(No. β23)と,B, C, Dがそれぞれ反応し(No. β24~β30),GMのまとめにより承認が確定する(No. β31).一通りやりとりが終わった上で,先の判定の話題に戻り(No. β32~β36),判定により分かったことを踏まえた次の行動を選択する場面へと移行する.その過程で,GMのミスに起因するとみられる意見のぶつかり合いが起こるが(No. No. β41~β52),それぞれ声量を押さえた上で自分の意見を表明している.AとC(No. β48, β50)の間で強引に押し切ろうとする素振りもみられるが,GMの応答(No. β52)でやりとりが収束していることから,全員が納得したと考えられる.

[5.3] その後,Cの提案(No. β53)により,各自の行動を選択する話し合いの場面となる.GMはCの提案に合わせる形で,全PLに問いかけている(No. β54).一方で一人だけ状態の異なるAについても全員に確認を促す(No. β58)ことで,慎重な行動選択を促している.一方でBは別な行動を一貫して主張しており(No. β57, β59, β62),DもBに乗る形で協同する行動選択を一度は行う(No. β64)が,Aを起こすことを選択する(No. β68).B, C, Dがそれぞれ違う選択を主張し,それぞれのやりとりにずれが生じ始めた(No. β70~β74)ため,GMが意見の整理に乗り出す(No. β75).GMが一人ずつ尋ねる形でC(No. β77~β79),B(No. β80~β84),D(No. β86~β88),A(No. β88~97)の順に行動選択を行う.Aの行動選択の最中に,Dも一緒に行動を変更しようとするが(No. β91, β94),Aの選択の場面のため,GMはAの意見のみ聞いている.その後,Dは再度変更を主張せず,先の選択を受け入れている.結果,各自の選択によってそれぞれ分担して行動することとなる.

[5.4] No. β99以降は,各自の行動の場面である.まずCの行動(No. β102~β124)は基本的にGMとCのやりとりで進む.途中,Cの選択に対してBが自分の持ち物から提案しようとする(No. β112, β115)が,無視されている.BとDの行動(No. β129~β182)も基本的には三者のやりとりで進んでいる.行動の前にBとDの意見はすでに一致しており(No. β131, β133),GMは確認のみ行っている(No. β135).GMが取るべき行動を示唆する(No. β151)ことで,Bが応答(No. β152)し,判定を行う.一度に行わず,Bが先に行い,Dは待機を選ぶ(No. β156).Bの結果(No. β161)を確認した上でCもサイコロを振る(No. β162).サイコロを振る場面(No. β157~β169)においては,全PLが応援や,数字の計算などでその場に関わっている.結果としてコップを手に入れるが,次の行動で洗うべきであることを示唆し(No. β182),行動が終了する.Aの行動(No. β183~β208)も,先に選択した行動に従い,判定を行っている.GMの指示(No. β190)にかぶせる形で他PLの発言(No. β192~β196)が見られるが,Aに対する応援となっている.GMとAのやりとりの間にDがいくつか発言を行っている(No. β201, β204, β206)が,声量を抑えて発言しており,やりとりに特に影響していない.

6. 第1セッション・第5セッションを比較しての量的・質的分析の結果と考察

[6.1] 第1セッション及び第5セッションについて,それぞれ分析対象とした5分間のトランスクリプトにおける発話の重なりを数え,そこから最小限の応答や語尾にかぶせる形のものを除いたところ,第1セッションは63箇所あったのに対し,第5セッションでは26箇所と半分以下にまで減少していた.これにより,会話の組織化が進んでいることが観察される.

[6.2] また,GMの発言について,それぞれセッション毎に分類,比較を行った(図1).第1セッションではルールに関する発言が大きな部分を占めているが,第5セッションにおいては,これらのルールに関する発言が全く行われていない.プレイヤーのルールへの理解が進み,説明が必要なくなったことが原因として考えられる.また,第1セッションにおいていくつか見られる,PLによって場で交わされている発言から,GMがそのまま拾い上げるタイプの発言も,第5セッションでは全く見られない.一方,第5セッションにおいては,ゲームにおけるその場の状況やストーリーに関する発言が大幅に増加している.また,PLへの質問・問いかけや,意思決定の確認も大幅に増加している.会話の組織化が進んだことにより,進行がスムーズになったため,これらの場面が多くなっている.

0 10 20 30 40 50 60 セッション1 セッション5 状況・ ストーリー ルール 確認 PLへの 示唆 注意 質問 問いかけ 発言への 評価 条件提示 発言の 拾い上げ

図1: 両セッションにおけるGMの発話.
(付記α、付記βのトランスクリプト内より回数を計量)

[6.3] PLは,第1セッションにおいては,全体を通じてPL間の話し合いにおいて順番の無視,割り込みが目立つ.特に,意見の表明を妨げる形でのオーバーラップ(No. α43)は,会話の順番取りを無視してでも自分の側に場の主導権を引き寄せようとする行為と考えられる.その他にも,自身の意見を通すための強い口調や大声(No. α39, α41, α99, α167),内容がまとまる前の発言(No. α9, α100~α102)が見られる.キーワードを拾い,繰り返していく(No. α169~α173)過程も特徴的なものであり,GMも発言者の一人として参加している(No. α172)ことも興味深い.

[6.4] 対して,第5セッションにおいては,順番とは異なる発言や割り込みなどは観察されるものの,大幅に減少している.ゲームにあらかじめ設定されている会話のルールへの理解が進んでおり,GMに対して発言する前に,自ら挙手を行う様子も観察される(No. β106).発話の重なりが減少し,余裕を持って発言できるようになったため,各PLの発言の内容も,よりまとまった形になっている.また,割り込みなどの目的も,他PLに対して自身の意見を主張し,場の主導権を握るためのものから,特定のPLに向けた応援(No. β157)や協力(No. β9)といったものへと変化している.場の主導権を握るために全体へ向けて主張していた第1セッションに比べ,特定のPLやGMへ向けた,方向性の明確な発言が中心となっている.TRPGの経験を重ねることでゲームの目的達成に必要な要素を理解し,その中で他PLとのコミュニケーションを通じた協力についても理解が進んでいると考えられる.これらの経験を通じて,対話のルールそのものに対しても理解が進んでいると考えられる.

[6.5] また,GMもセッション間のPLの変化に伴って,ゲーム内における振る舞いを変化させている.本来,TRPGにおいて,GMはゲームのシナリオに沿って進行する際のまとめ役を担っている.両セッションにおいてもPL間の対話をまとめ,ゲームを円滑に進行させようとする様子が観察される.前述したように,TRPGの大きな特徴として,参加者同士の対話による自由度の高い行動選択が挙げられる.また,これらの自由な参加に柔軟に対応しながらも,大枠のルールが守られることで,あらかじめ設定されたシナリオに基づいた展開が保障される(加藤ら(2012)はこれらを「柔らかい枠組み」と呼んでいる).しかし,大枠のルールを理解した上で,シナリオに設定された目的をPLが達成するためには,ある程度一定の方向に沿った行動選択が求められる.GMはシナリオの流れや,その中に盛り込まれた仕掛けについて見通しを持って進める立場から,シナリオの向かう方向性を示唆し,一定の方向に誘導することが必要となる.

[6.6] 第1セッションにおいて,各PLの発言は,特定のプレイヤーではなく,ゲームが行なわれている場,もしくは場の一部としてのGMに向けて,その主導権を握ろうとする振る舞いや発言が多くなっている.これらに対し,GMは場に向けられた発言の中からシナリオやルールの方向性に沿ったものを選択し,拾い上げた中から一定の方向へ場を誘導している(No. α79).このように,シナリオから参加者が外れないようにしつつも,ある程度場を自由な発言に任せた状態のままゲームを進行している.一方で,PLにゲームの目的達成におけるPL間の協力の必要性を示唆する発言(No. α148, α163)を行うことで,他PLの存在,役割への気づきを促している.

[6.7] 一方で,第5セッションにおいては状況やストーリーに関する発言が大幅に増加しており,GMは本来の役割,シナリオの説明やPLの行動選択におけるまとめ役としての役割が大きくなっている.また,PL間にゲームを進行させることへの意識が形成されていることや,PLが不特定多数の場に向けた発言を行わなくなったため,誘導するような形での発言の選択が行われなくなっている.トランスクリプトの中において,GMが意図的に発言の交通整理を行っている点(No. β75「じゃあそれぞれの行動を聞こう」)が注目される.発言の順番取りがGMと各PLの1対1となり,第1セッションに見られる全PLが思い思いに場に向けて発言する場合とは異なる進行となっている.意思決定の確認や,PLへの問いかけが増加しているのも,各PLずつ行動選択を行ったことによるものである.そのため,第1セッションに比べて,組織化された会話の進行となっている.セッションが進む過程で,PLのゲームへの理解が進んでおり,GMがルールの説明や,PLに対してルール違反の注意をする必要がなくなっていると考えられる.

7. ゲームマスター(GM)へのインタビュー調査

[7.1] 参加児たちが参加したTRPG活動の担当GM(1名)を対象に,全5回のTRPG活動を通して気づいた参加児の変化や様子,GMを担当した上で気づいたことなどについてビデオ会議システム(Zoom)による個別インタビューを行った.半構造化面接の形で,約40分,自由に発言をしてもらった.インタビュー中の発言についてはZoomによる録音機能で記録を行い,テーマに合った回答と思われるものを項目ごとに抽出した.

[7.2] GMから,第1セッションについては,「最初はルールの説明に時間を割くので,プレイヤー同士と会話する余裕がない」といった回答がみられ,ルールに関する発言が多くの部分を占める点と一致する.また,PLによって場で交わされている発言から,GMがそのまま拾い上げるタイプの発言の意図として,「(宣言されたことが反映されることを確認するため)子どもが発言したことを復唱するようにしていた」という回答が得られた.また,第5セッションについては,PLへの注意や,そのまま拾い上げる発言がなくなっている点について「(第1セッションと比較して)第5セッションでは,子ども同士の合意形成はなされていた」「第5セッションは確認しなくても良くなる.決断しての発言・宣言が多くなっている」と回答している.これらの点から,場で交わされるやり取りの方向性についてはある程度GMが意図をもって構成していたと考えられる.

[7.3] 一方で,「(発達障害のある子どもたちとのTRPGでGMを担当することを通じて)TRPGを知らない子にどういう風にすれば説明できるか,どのようにすれば楽しんで貰えるか,を考えるようになった」「PC同士の会話が盛り上がることは,最初は期待していなかった」といった発言からは,PLに対するコミュニケーション支援者ではなく,あくまで本来のGMとしての役割に徹しようとする様子もみられた.

8. 総合考察

[8.1] 以上に結果を示し考察してきたように,GMは参加者にゲームを楽しんでもらうという意図のもと,ルールやシナリオの説明に加え,参加者の発言を整理したり,やり取りの方向性をコントロールしたりする役割を担っていることが分かった.また,これらの介入によって,セッションが進行するに従って,参加者間における会話の組織化が進んでいることが観察された.

[8.2] SSTによる介入やINREALアプローチによる介入は,援助対象者とその場面でコミュニケーションを取る相手(SSTの場合は補助者,INREALの場合は他児)とのやり取りと,対象児と支援者とのやり取りは分断された形になっている.つまり,介入者はその場のコミュニケーションには直接介入せず,あくまで援助対象児と一体の存在として機能している.援助対象者と支援者のコミュニケーションはその場における「コミュニケーションのためのコミュニケーション」であり,その場面におけるコミュニケーションと等価のものではない.

[8.3] これらに対し,TRPGにおいてはGMもPLも一体のゲームを構成するメンバーとして,一つのコミュニケーションの「場」が形成されている.GMとPLのやり取りとPL間のやり取り,また一対一のやり取りと一対複数のやり取り,これらがすべて場のコミュニケーションとして意味を持ち,等価に扱われている.そして,GMによりPLの取るべき選択の示唆はなされるものの,直接選択を要請したり,コミュニケーションの形を指定したりすることはない.第1セッションと第5セッションの間で発話の重なりや,順番を無視した発話が減少した点については,あくまで各PLがゲームの中で得た気づきによって起こったものであり,GMは具体的な社会場面,もしくはそれを想定した場面における指示や注意ではなく「ゲームのルール」を基とした介入を行っているに過ぎない.GMもインタビュー調査で述べているように,PL同士の会話が盛り上がることは介入の意図には含まれていない.同時に,各PLにとってもGMは「コミュニケーションの方法を教えてくれる先生」といった立場ではなく,あくまで同じゲームを楽しみ,一緒にストーリーを進める場のメンバーとみられている.そのため,例えば,セッション1の発話(No. α79, α139)(付記α)にみられるように,ゲーム全体のまとめ役として説明やルールを提示する先導者や,やり取りの方向性について気づきを促すように示唆する支援者としてGMが機能する場面もある一方で,セッション1の冒頭で提示され(No. α5),実際に意見交換が行われた(No. α65~α83)ように,PLの方から意見をする関係も保障された中でやり取りが行われている.また,第5セッションにおいてはゲームの状況説明が中心となり,PLへの注意や,その場のやりとりから拾い上げる発言が減少している点についても(図1),支援量のコントロールといった視点ではなく,PL同士の合意形成の進行から判断を行っている.このように,支援の視点から考えた場合,PLとGM間の関係は場面毎に変化しつづけている.

[8.4] TRPGを通じたコミュニケーション支援は,具体的な社会場面を通じて「答え」を提示するものではなく,ゲームを楽しむ中でそれぞれの参加者が「ゲームの達成」を目的としてコミュニケーションを最適化させていく,自らの「気づき」を促す形で行われている.コミュニケーション支援の場面の対象外,実際の社会場面において「答え」を提示してくれる支援者は存在せず,自分自身でコミュニケーションを調整する力が求められる.TRPGは実際の社会場面ではないものの,加藤ら(2012)が指摘する「柔らかい枠組み」の中での自由な行動選択を通じて,参加者は自らのコミュニケーションを調整する経験を積み重ねることができる.今回のインタビュー調査により,「柔らかい枠組み」はGMの判断によって調整されていることが示唆された.

[8.5] なお,今回は,第1セッションと第5セッションの比較およびGMへのインタビュー調査の形で,PL間の会話及びGMの介入の変化について考察を行ったが,今後はその間の変化の過程についても詳細に分析し,変化がもたらされる要因について検討する必要があると考えられる.

参考文献

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Mactear, Michael F., and Gina Conti-Ramsden. 1992. Pragmatic Disability in Children: Assessment and Intervention. London: Whurr.
Mesibov, Gary B. 1984. Social Skills Training with Verbal Autistic Adolescents and Adults: A Program Model. Journal of Autism and Developmental Disorders 14 (4): 395–404. doi:10.1007/BF02409830.
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大井学. 2006.「高機能広汎性発達障害にともなう語用障害:特徴,背景, 支援」『コミュニケーション障害学』 (2): 87–104. doi:10.11219/jjcomdis2003.23.87.
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ゲーム目録

加藤浩平・保田琳. 2014. 『いただきダンジョンRPG』東京: 遊学芸. (2022年8月13日取得, https://linedline.wixsite.com/yuugakugei/itadan).

付記α

第1セッションのトランスクリプト


話者 発言
α1 C も:あの:相談とか(敵に)使えるか[な:(         )]        [(h)]
α2 GM                 [あーうん、それはでき、 ]それはできる。[( )]
α3 GM で、次。えーアイテムやスキルを使う。(.)また、その他の行動。
α4 GM 他にこういうことできますか実際に。
α5 GM 実際に考えるとこういうことできそうだなっていったことを、GMに提案する[こともできます。]
α6 C                                    [もし:、      ]
α7 C もしなんか:
α8 GM はい
α9 C あのー(ほ)あい、んh、なんかほ(か)、hゴミの、えh、まーなんだっけ、ここに:=
α10 GM =はい
α11 C なんかこのボロボロな船があって、それ-、それでさー、使って、
α12 C それで(こうやって)きゅっ(と)カバンの中で
α13 GM 行くこともできます。[もち]ろん
α14 C           [え: ]
α15 GM ボロボロの船があればね。(.)[はい]、というわけで、皆さんよろしいでしょうか=
α16 C              [ ん:]
α17 C =[[はい]
α18 B =[[はい]
α19 GM =[[説明していきたいと>思います<。
α20 GM [[皆さんはコウモリ穴が  ] あると呼ばれる場所まで - (.) の>近くまで<来ました。=
α21 C [[°ひあれ、ひあれとかさ°]
α22 B =[[°ふん°]
α23 C =[[°ふん、(     )°]
α24 GM =[[周りにはですね、だいたい] 10m先に茂みがあって、
α25 GM その、ま>周囲はですね<、切り立った崖が[見えます]ね。ここの辺りに=
α26 C [°ふん°]
α27 C =はい
α28 GM で、(.)ここら辺には川があります。流れる川、>結構<流れの速い川があります。
α29 GM [[10mぐらい]川幅があっ[ て ]、向こう側にどうやら>ですね<ちょっとした陸地になっていますね。
α30 C [[へ:    ]     [°え°]
α31 GM で、ここに12mほどの木が=
α32 C =あ、12mか、だったら=
α33 GM =と[いうことです。][( )です。]皆さんはどうしますか。
α34 D  [°12m°   ]
α35 C           [10m( ) ]
α36 A えっと-
α37 C じゃあまずみんなで考えようよ。[じゃあ]どうする。
α38 D                [火が- ]
α39 C じゃあちょっとさ、この辺でさ、薬草探してるって、[いや- ]       [薬]草[探そうと]、薬草探そう[と]
α40 D                        [°ん:]:、だか[ら:°]
α41 A [じゃ:][: ] [違う違う]      [違]うよ(.)   
α42 A まず木を切っ[て;で]、その(.)[端っ[こに]やれば-]
α43 C       [うん]       [そう]:、オッ]ケー[::、    ]賛成::=
α44 D              [橋に[:  ]      [つなげる- ]              
α45 B =[[でもどうやって]、°あソードでいけ[るか]°
α46 D =[[僕も賛成   ] °[ソー]ドで[行く? ]°
α47 C                       [じゃ賛成]::、じゃあ行こうか
α48 GM
α49 C ん=
α50 GM =コマを動かしてはいけ[ません。]     [はい]、どうしますか。
α51 B            [い:  ][: [ん:][:]
α52 D                [ん[: ]
α53 C                [ん[: ]
α54 A                    [( ][ )]
α55 GM 移動する>っていうことで<よろしいで[すか。]
α56 A                   [移動: ]:­=
α57 C =移動するー:=
α58 D =[[移動:    ]
α59 GM =[[はい、 ど-]どこまで移動しま[すか。 ]
α60 A                 [ここです]=
α61 C =木の[前:  ]
α62 GM    [はい、]だからコマを動かして[行hきます]って言ったでしょうが、[もう:  [:  ]    [はい、ここまで移動する]ね。
α63 C                  [ふふふh ]           [ぐふ ]    [ここ][まで行く?、ここまで ]
α64 B                                       [こ(こ)]、[ここ]
α65 GM はい、>わかりました<。では、あなた方は[(1)    この木の  ]近くまで[移動しました。]
α66 C                     [°てってってってって°]            [きた:、はい]=
α67 D                                      [(      ][     )]
α68 D =これを切る。=
α69 C =で、どうやってきんです-、あ::[アイテムとかある]んですか、アイテム。]
α70 B                [ソードで切れば ]          
α71 D                [(       ]         )]
α72 B [[ソードで[普通に切っちゃえば]。
α73 C [[まあ:  [き-、まあ:    ]:、ノコギリとかあるか=
α74 D      [(      ) ]
α75 D =[ソードで普通に切れる]
α76 GM =[はい、(.)  ノコギリ]とかはですね:ないですね:、残念ながら
α77 B ソードで切っちゃえば
α78 A [[ソードで  [切る]              [剣で]切る=
α79 GM [[ソード-お、[剣で]切る、 ]いいで[す[ね]。
α80 D       [ソー]ドで切る]   [は[い]
α81 C                   [お]:じゃあ[:: ]
α82 C =オッケー[::、やって]:やって
α83 GM      [剣で切る ]
α84 GM なるほど、剣で切るのであればそうですね、ダメージを5点入れればこの木は切れることにしましょう。
α85 D まあそうします(1.0)
α86 A えーとこの[木(は)-]
α87 GM       [ちな ]みにどういう風に切るんですか? =
α88 D =°攻撃力3はこっち°
α89 B °えー::と°
α90 C 防御力は(  )- 普通に[横に ][横]に切って、横に[: ]
α91 B             [横、横]
α92 A                 [横]
α93 GM                         [横]に切る、横に切る。
α94 C ちょっと低いところからじゃ[(ない-)]
α95 GM              [この位置 ]から横に切るということでいい[かい?]
α96 A                                  [はい]=
α97 C =ここで、まあババーンっ[て、]この感じ?=
α98 D             [あ ]
α99 B =だってこっちからさ- こっち- [ここ- こ- こ- ここ- ここの位置から切らないと、だってこっちが来たら落ちちゃうもん]
α100 C                [こっちから::    あ、こ- この:- この位置はあきらめてこっちに-        ]落ちちゃうがけに
α101 C じゃあさ:、ちょっとずつさ-、前に、じゃあ、この- >あのさ<前から引いてさ、それでさ:、た- た-
α102 C 逆、°(  )°じゃあ後ろから切って、[それで倒れ-        多分この- こ-      ]このぐらいになるかもしれないし
α103 D                    [(        )ここに置かないといけないから]
α104 D この橋(が)もし[(倒れたら) ]こな[( )]
α105 C         [(木が-)  ]  [この ] 指だったらこんな感じだし
α106 B °12mぐらいなら[大丈夫 ]じゃね°
α107 GM          [°うん°]
α108 GM どういう風に切ろう[とする、じゃあ]
α109 D          [ん-     12]mと=
α110 C =[[じゃあ、  ]じゃあー[:: [   ]、みんなでー:[:     (.) ]、みんなで協力[してちょっとずつダメージ]し(たい)
α111 A =[[( )、ここ]
α112 GM             [ふー[ん  ]
α113 B               [こっち]、こっち側に[(     )]
α114 D                         [(行)ってー: ]        [木を(        )]
α115 C 木を撃って、それから倒して、それで次へ[進むっていう感じ]
α116 D                    [(      )]
α117 GM (なるほど)なるほど、じゃあつまりこれを[どういう風に倒すのかな  ]
α118 D                    [°だから12mできるんだ°]
α119 C じゃあ-
α120 B こう=
α121 GM =こういう風に倒す、わかりました、じゃあこういう風に倒すってことだね。じゃあ、それをうまくするために-
α122 C じゃあこいつら[(   )]?
α123 GM        [そうだね ](2.0)うまく向こう側に倒すには、体力で11の判定がいるんですが
α124 B [[体 ]力な:い、無理ー=
α125 C [[うん]
α126 D     [僕体力6あります]
α127 GM =でも、[(1.0)       ][剣で切って]から倒すのであれば、うまく倒すん[だったら体力](.)9でいいです。
α128 C              [体力4:  ]                [体力(  )]
α129 D おおー
α130 B あ、じゃあサイコロで2[が- ( [ )]      [2と1]以上出せばいいん(じゃない)
α131 GM            [ある程[度-  ]               
α132 C                [じゃ ]、あと、3- [以上- ]
α133 GM ある程度ソードで-傷つけてから倒す、ということをすれば、体力9でいいです。
α134 GM どうします、頑張ってみんなで体力11で倒すか、剣で切ってから倒そうとするか。
α135 B °う[ん]°
α136 C   [う]ー:[:ん]
α137 GM     °[どっ]ちにする?°
α138 C どうする?
α139 GM ちなみにある程度剣で切ってから倒す方が、(.)楽です。
α140 B [[剣で切って]、ドーズで- °(   )°
α141 C [[みんなで ]
α142 C だってさ、あの僕- あ僕だとさ、もう体力1しかないじゃん=
α143 GM =はい、そうですね=
α144 C =1回当たったらもう死んじゃうってこと?(.)
α145 C あー[::]   
α146 GM   [例]えば(.)
α147 C ガンでま[ず木をやって当てて-     ]
α148 GM     [(>そうだね<)、サトシ一人で]木を倒そうとしたら大変だね。
α149 B え、みんなで倒すってのもアリなの=
α150 GM =できますよ
α151 C みんなで- =
α152 D =1、で[もガン]があるガンでジャーって( [ )][(穴)( [ )]穴を開けて][そっから[( ] )]
α153 B    [6   ]             [4 ]、    [10 ]      [10 ]
α154 C                        [あははははははは]( .h) ]
α155 GM                                     [あ、でも[全部]たし]ませんよ。=
α156 D =( [  )]
α157 GM    [別に]足しませんよ=
α158 C =( [ ) ]    [(あ)ガンで]お- あーガンで(  [       )]
α159 B    [えー: ]
α160 GM    [能力値]を全部は[足しませんよ]
α161 D                             [ガン- でもさー]穴空いちゃうじゃん
α162 D (  [ ) ]
α163 GM   [でも、][みんなで協力]すればより簡単にできます。
α164 C       [そこはすぐ:-]
α165 C じゃあさ、銃を撃って、それから剣[やった方が-]       
α166 A                 [じゃあみん ]なで協力しよう=
α167 C =[[オッケー、じゃあ俺-][ じゃあまず俺から倒す。]じゃあ俺がまず撃つ。よしじゃあ行くよ。=
α168 D =[[(        )]
α169 GM            [うん、みんなで(   )]
α170 D =([    ][)]   [ガ]ンで撃つ]
α171 B  °[ガンで-]°
α172 GM       [ガン]で撃[つ]
α173 C ガンで撃つ。よし、い[い?]      [よし ]
α174 GM           [お、]いいですよ、[どうぞ]
α175 D 何発で( [  )]           [あ、 ]いいよいいよ[いいよ]
α176 C      [サイコ-] いくぜ- え- なん- [え- ]
α177 GM                     [じゃあ]、     [当たっ]たかどうかを決めます。
α178 GM [[サイ]コロを二つ振って、2以上が出たら当たります。
α179 C [[よし]
α180 C おおー[:  ]
α181 GM    [で、](す-)(0.5)
α182 C (グロー[ブ?)]
α183 GM     [攻  ]撃するので、[命中値と、この    ]サイコロ、(.)足して(.)ください。
α184 D               [絶対当たる、近くから-]
α185 C はい
α186 GM どうぞ

付記β

第5セッションのトランスクリプト


話者 発言
β1 C [[僕は::茂み   ]の[ところにー-]
β2 D [[茂みの中に入るよ] [茂みの中に]入るよ]
β3 GM           [じゃ、えー]移動し]まーす=
β4 C =ちょ、いい?僕はさー茂みに罠がないか>ちょっと僕調べる僕<
β5 GM わかりました。茂みを調べる、[いいですよ。じゃあ、あたり]を調べる。というわけ
β6 C               [の、罠。 罠がないか    ]
β7 C [[はい ]
β8 GM [[あたり]を調べる人は感覚で[判定をしてください。 ]
β9 B              [あー、じゃあ僕も一応、]じゃあ僕も一応やろう
β10 D [[やりたいけど][体力使う]
β11 C [[°えー::-°  ]     [ガラガラガラガラ]いぇー[いっせー[のーでー][:     ]
β12 B                         [いっせー[のーでー][:     ]
β13 GM        [どうする、[グレンは感覚で]            [観察する?]
β14 A                             [うーん]
β15 A 寝てます
β16 GM 寝てる?
β17 C くそー=
β18 GM =[[グレン寝てる?]
β19 A =[[ねてる    ]
β20 C [[8 ]
β21 D [[19]です
β22 C [[°は-°]
β23 GM [[グ   ]レン寝てると移動できないけどどうする?
β24 C ど-、ど-、どれ。置いて[く?]
β25 B            [じゃ]あグレンだけ
β26 C 休んでて、休んでて。ちょっと[座って[や- ]
β27 B               [じゃあ[グレン]ここでずっと、ず:っと寝て- ] 
β28 GM                  [じゃあ:]わかった。えーじゃあグレンは]ここで寝てるけどいいかい?
β29 D [[それは僕じゃ(       [       )]
β30 C [[やす- 座ってて。座ってれば[いいんじゃない。]
β31 GM                [いいんだね。  ]わかりました
β32 C じゃあじゃあ、[8、 ]僕8
β33 GM        [はい]
β34 GM 8
β35 B まずき- 19です
β36 GM 19。え:そうするとですね、2人:して分かることは茂みに特には何もないんですが、
β37 C ふー[ん ]
β38 GM   [ここ]にですね、えー:
β39 B °何かある°
β40 C おっ
β41 GM [[隠し ][通路が   ]あることがわかります。えー:とSだから、反対か。=
β42 C [[( )]
β43 B [°ミスった°]
β44 D =[[°反対でしょ。°]
β45 B =[[°こう::こう、  ]こうこう、あれ。°
β46 C °あれ、こう?[あ、こう?  ]あ、こうか°
β47 D        [°こうこう °]
β48 A [[°こう°、こう]、こうだよ=
β49 B [[°こう、こ- °]
β50 C =[[そうですね   ]、はいそうですね。
β51 B =[[°こう?こ- °]
β52 GM °はい。°(2.0)
β53 C じゃあ:ー、分かれていく?
β54 GM どうする?
β55 C じゃあここ分かれ- 、分かれて[行こうか。]
β56 D               [じゃあ::  ]
β57 B [[まず家の中調べてないんだけど。]
β58 GM [[ちなみにグレンはここでグーグー]って寝てるんだけどいいんだね?
β59 B [[家の中、家の中    ]まず[調べて]ないんだけど。
β60 A [[あ、(  )そうだった]  [ふふ ]
β61 C じゃあ僕:=
β62 B =廃墟廃墟
β63 C じゃ僕は::、じゃあ僕Sのところ調べる。(え)あの秘密の隠し[(通路)]
β64 D                             [じゃあ ]僕達、この二人廃墟に°す[る?°]
β65 B                                              [廃墟 ]調べよ=
β66 D =でもh- (1.0)[一人じゃ- ]
β67 B        [°感覚で ]たくさん調べよう°
β68 D [[グレンを起こす]
β69 GM [[分散して   ]行動する?
β70 D バーミリオン=
β71 B =まずはグレンを起こす
β72 GM グレンを起こしに行く?
β73 B °まず[そしたら]質問で[す ]°
β74 C    [じゃあ ]   [じゃ]あ:僕は[:: こ]こら辺まで- (   )な- ん- ちょっと(  [  )]
β75 GM                  [はい]                       [じゃあ]それぞれの行動を聞こう。
β76 GM まず、サトシはどうする。
β77 C ちかくへんに近づいてみる。だ- [なんかねえか]
β78 GM                [はい。じゃあ]ここに単独で行動すると。
β79 C はい
β80 GM じゃあ次オニキス。
β81 B 廃墟::
β82 B [[廃墟]
β83 GM [[廃墟]を調べる。じゃあ扉を開けるってことかな。
β84 B あ、はい=
β85 D =はい
β86 GM はい、えーじゃあバーミリオン
β87 D バーミリオンも廃- 廃墟
β88 GM 廃墟行くか。えー:じゃあ、えー:(.h)グレン。
β89 C 寝て- =
β90 A =山を[登る。]
β91 D     [山を- ]
β92 GM 山を登る。寝てたよね。君[hhhhh    [  ]      [じゃあわかりました。]山を登るね。
β93 C             [うー:んそうだよ[ね。](   )]
β94 D                     [あー]じゃあ山、][登- 登る。     ]
β95 GM わかりました。[じゃあここで山を登る。      ]
β96 D        [使わなくていいじゃん。秘密ツール。]
β97 GM わかりました。
β98 C °( [   )°]
β99 GM    [えーという]わけで、えーとサトシは青だからここに行って、えー二人がここですね。
β100 GM じゃあまず、えーサトシから行きましょうか。
β101 C はい=
β102 GM =えーサトシはですね,この隠し通路を見るとですね。どうやら
β103 C 暗:い?
β104 GM はい。[奥につながっているのが]わかります。
β105 B [°(           )°]
β106 C °そっちがもし[(    )しれない]°              [じゃあーはい、はいはいはい。あのーいいっすか?](  )=
β107 GM [で、あかりはですね。]ここまでしか届いていないんで、[奥が暗いなー:っていうことがわかります     ]
β108 GM =はい
β109 C あのー:::(じゃあ火打使います)、すいません、火打とたいまつを
β110 GM はい
β111 C [[じゃ火でつける]
β112 B [[僕ラン    ]タン[持ってる。  ]
β113 GM           [わかりました。]
β114 GM じゃあたいまつをえー::と一本消費して、[えー:そこに火 ]をつけ、たいまつに火をつけて
β115 B                    [ランタンの方が- ]
β116 C [[そう  ]
β117 GM [[バーっと]、あか-
β118 C で、この辺まで
β119 GM はい
β120 C はい
β121 GM そうすると、奥に通路があることがわかりました。
β122 C はい
β123 GM よろしいですね
β124 C じゃあとりあえずうー::ん、どうしよう。ん- まあ::[じゃいいや。]
β125 D                       °[僕たち   ]は扉-°
β126 GM じゃあ次[に行き[ます]       [はい  ]次の[人]  [はい]
β127 B     [廃墟燃[やす]             °[お]酒を[かけ]る°
β128 C           [じゃあ]次- じゃあ次[の(こと)]
β129 GM と[いうわけ]で次。えー::と、バーミリオンとオニキスですね。
β130 D  [うわー: ]                
β131 D じゃ[まず、調べ-   ]調べて[から- ]      [はい]
β132 GM   [が- えー:- じゃ- ]
β133 B              [調べ ][よう: ]
β134 A                  [体力で]開け[る ]
β135 GM 扉をまず- あ- 調べる?
β136 D °調べ(る)。°
β137 GM あ、扉には何もないことがわかってます
β138 GM [[°( )°]
β139 B [[あー:   ]じゃあ開ける?
β140 D あ、じゃあ[開ける ]   [体力が(  )]
β141 GM      [開ける?]じゃあ[そ-  ガチャリ]と開けると[ですね、あ- ]
β142 B                           [普通に開ける?]
β143 GM 普通に開けます。
β144 D [[うふふh]
β145 A [[°普通に-° ]
β146 B [[普通に   ][開け]た
β147 GM       [はい]
β148 GM 特に建てつけ::- まあちょっと悪いですけど、ちょっと力を込めれば開きます。
β149 GM えーそうするとですね、中はとてもですね、あ::ーの、ごちゃごちゃとした-
β150 B おお、調べがいがある
β151 GM はい、(.)ところですね。何か、調べると何かがあるかもしれません。
β152 B 調べるー[::   ]
β153 GM     [調べて]みますか?
β154 B 感覚ーです[(か?)]
β155 GM      [わか  ]ります- そうですね。感覚で調べること[ができます。]
β156 D                            °[ここで応援 ]してるよ°
β157 B °1-[ (     ][  )たーんたーんたーん、イェー]°
β158 C   [がんばれ:ー]                 
β159 D         [6、6が出てこないと絶対成功しない]=
β160 C =レベル6-
β161 B 4- 14で:す=
β162 GM =14。(2.0)おっ=
β163 B =おっ
β164 C 9 [だ ]
β165 D °[あー]:°
β166 C 9- 10。(.)10だね
β167 B °14で°
β168 D 10
β169 GM 10。ああ:、そうするとですね、わかるのは、あ(.)惜しいねー:というわけでわかったのはオニキスだけです。
β170 D [[°がーん°]
β171 GM [[えー:   ]オニキスはですね、えーこの中を調べるとですね(2.0)えー:(1.5)灰まみれのコップを手に入れました
β172 B あ、はー:い
β173 D え、じゃあもう一回調べてみよう
β174 GM んー、特にはないなーっていうことがわかります、バーミリオンは。
β175 GM 他のところ調べたけど特にめぼしいものはなかった。(4.5)灰まみれなのでどういうコップか:はよくわかりません。
β176 B じゃあ次は-=
β177 D °灰が一杯ある°
β178 B [[°次: ]:僕、金の[コップだった][ら-]°
β179 GM [[はい ]           [何 ]かに長い=
β180 C          [hh次hh  ]
β181 D =°山を登ってる(  )°
β182 GM 長い、長ーい、な-(.)ん、洗わないとちょっとよくわかんないですね。
β183 GM はい、では次、えー::グレン。[山を  ]登る。この山はですね=
β184 A               [(  )]
β185 A はい=
β186 GM =急な斜面になっています。
β187 B [[力か: ]
β188 A [[°(hh][    ) ]     [剣で  ]登ればいい°
β189 GM      [とてもよ- ]登るのは大[変です。]
β190 GM やってみますか。(1.5)わかり[ました。[じゃ]あグレン、体力]で[です][ね、   判]定をしてください
β191 C               [体力 [体力]           [体力勝負だよ]
β192 B                   [体力]勝負-  体力]
β193 A                             [はい]
β194 D あー、お- (俺が)良かった。(4.0)°がんばれ°
β195 B おー
β196 D お[ー:い]い。でもこれ成功-
β197 GM  [おー]
β198 A 9
β199 GM 9たす
β200 A [[5:      ]
β201 D [[°(だから)]14°
β202 A 14
β203 GM 14。えー:14でですね、あなたはこの山をですね、ガッガッガッと登っていきますが、途中でですねとても(.)斜面が急になって[ですね]、
β204 D [えー ]
β205 GM ずりずりずりずり[:::     ]と、[落ちていきます。が、]
β206 D        °[ひゅーどー:ん]  [ということは体力-  ]°
β207 GM あなたはですね、とても、あh- えー:判定::、14だったので:特に落ちてダメージを受けることはありませんでした。